花野純子監督「Soul of Love」
先日花野純子監督の「Soul of Love」の上映会に
行って参りました。この映画🎬はサイレント映画
なのでセリフがありません。絵と演技と音楽だけで
テーマを伝えなければならないので、解釈は
自由なんですが、とても大変だったと思います
今度お会いしたら何故サイレント映画を今作ろうと思われたのか?お聞きしてみたいと思います☺️
では私の感じたあらすじと致しましては
桐秋とう男が、恋人の涙ルイと同じ日に死ぬはずだったのに、桐秋は異界に、ルイはカラスに転生し
恋人を弔い続け、白い薔薇が桐秋に届き、桐秋は
この世に再び戻る決意をするというものです
異世界の桐秋(画像は許可を得て使用しております)
セリフはないのですが、画の構図に力があって
ピアノとバイオリンが🎻劇的で、セリフが
ないのに違和感はありませんでした←何様
そして桐秋の手足の演技が効いてて、異世界での
悲しみ、苦しみが伝わってきました←また何様?
小道具も効果的、血のついたパスポート
ヴィスコンティの「白夜」のチケット、婚約指輪💍のサファイアがゴシックだったり、桐秋の実家の
洋館の窓枠がアールデコだったり、サイレントの
素敵空間にうっとり✨✨✨
チケットも凝ってて真ん中にサファイアの指輪が!!
異世界での桐秋といえば、足元に石が貯まるほどの寂寥とした果てしない孤独の中、誰も誰もおらず
身が縮む思いの中、思い出すのは恋人ルイとの
日々。過去の過ちも頭を過ぎる
映画館の中での手の繋ぎかたが官能的✨✨✨
このシーンがみょうに気になり、上映会が終わって
監督に不躾に質問してしまいました。
私最初桐秋がルイ家の方に結婚の申し込みにきたのかな?と思ったんですが、着物が付け下げで
襟元のきつけがゆるくて???堅気の方にはみえず
頭の中が、疑問符でいっぱいになってしまって
たんですが、監督が桐秋がやばい宝石に手を出して
と優しく教えてくださいました☺️
けれど、この方の爪がポイントなので注目を!!!
少し脱線しましたが、ルイの白い薔薇が桐秋に届き転生を決意します!!
転生シーンがとてもとても、好きでしたね🌸🌸🌸
ニヤリと笑う伊達男風で!
この桐秋は花野監督なんですよ!
決断力があり潔い桐秋は男性にしか
みえませんでした☺️
ここで少しまた脱線。ルイはカラスに転生しているんですが、カラスが不吉なものになったのは
ここ近年の事で、古くは日本も北欧もカラスは
吉運のしるし。ローマ時代に置いては高次元のいしをもった孤独、又は希望の象徴🌟🌟🌟
カラスの鳴き声クワはラテン語で明日を意味します
長い間思い続けたルイとの再会シーン!
手にはサファイアの指輪がありました
印象的だったのは、窓の下から桐秋が口笛でルイを
呼んだところです。かつての恋人時代の2人の約束
みたいでした。
画像があまりなく残念!
夢にまで見た再会です!
手をひしっと握ります。思いが理性をかきくどく
ルイが何に転生しようと、どこにいようと
構わないのです!ふたりの間には人生に置いて
分かち難い何かが確かにあったのです!
絵が絵画みたいです。
ここから先はネタバレになるのでみなさんで
ご覧になってください☺️
ラストにかけて泣けますよ😭
何度転生しようと、そこに確かな生があれば
死は受け入れ難いものではなく、生と死は
表裏一体もう全てを失ったとしても希望というものは瞬間的に存在しており
それが欲からであってはならないと
物質主義の世の中において、愛の本質を思わされ
ました。
わかりやすくて見て楽しかったという映画も
エンタメ性に優れてよいのですが
今はよくわからなくても、見る度にみる年代に
よって解釈の変わってくる味わい深い映画が
後々自分に寄り添ってくれる映画になってくれるので、みなさんこれから映画祭で上映会があったら
是非ご覧になってください
足にサファイアをつけたカラスロボは
アメリカから取り寄せられ
ルイのカラスの着ぐるみは北海道のカラス研究所から取り寄せられたそうです
まさに丹精込めた、緊急事態宣言下でつくられた
手作り映画、映画の原点ですね!